長女がむし歯予防でフロスを始めたのをきっかけに、厚生労働省が歯科保健の状況を取りまとめている「歯科疾患実態調査」を見てみました。
- 歯科疾患実態調査とは?
- 乳歯のむし歯がある子どもの割合(昔は2歳児も50%以上むし歯あり)
- 歯を磨く頻度(昔は歯を磨かない人が多かった)
- フッ化物塗布の経験比率(増加傾向)
- 感想(意外な身近にある変化)
歯科疾患実態調査とは?
「歯科疾患実態調査」は、昭和32年(1957年)から実施している厚生労働省が取りまとめている歯科保健の状況に関する調査結果の資料で、年齢別の歯の健康状態や各データの過去からの変遷などがまとめられています。
この記事では「歯科疾患実態調査」を見ていて私が気になった調査結果をピックアップしています。
乳歯のむし歯がある子どもの割合(昔は2歳児も50%以上むし歯あり)
「歯科疾患実態調査」で最初に気になった調査結果は「乳歯のう歯(むし歯)を持つ人の割合の年次推移」。
出典:「平成28年歯科疾患実態調査」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html)を加工して作成
上のグラフは、1歳~5歳までの各年齢の子どものうち乳歯がむし歯となった子どもの比率の推移を示したものです。
むし歯となった子どもの比率が減少傾向にあるのは良いことですが、気になったのは約30年前の1987年の時には4、5歳児の80%以上はむし歯となっており、さらに約60年前の1957年には2歳児ですら50%以上がむし歯であったという調査結果。
今でこそ、2016年には2歳児でむし歯があるのは7%台にとどまっており、4、5歳児でもむし歯がある子どもの比率は40%を下回る状態になっていますが、昔はむし歯がある子どもの比率が高かったことに驚きました。
歯を磨く頻度(昔は歯を磨かない人が多かった)
むし歯を持つ子どもの比率が減少した背景には、むし歯予防の各活動の結果の現れ(歯の健康意識の変化)という意見をネット上で見たりしますが、実際に歯の健康意識の変化が伺える調査結果として、1歳以上の人の「歯をみがく頻度」をまとめた調査結果がありました。
出典:「平成28年歯科疾患実態調査」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html)を加工して作成
2016年時点では1日に2回以上歯を磨く比率は約80%。
朝と夜に歯を磨くと考えると違和感ない水準ですが、約50年前の1969年では1日に2回以上歯を磨く比率は約17%で、むしろ「歯をみがかない」、「ときどき歯をみがく」を合わせた比率が約20%でした。
勝手に言い換えると、約50年前は5人に1人は毎日歯を磨いてなかったとも言える結果に驚きました。
何がきっかけで歯みがきの頻度が向上したかはわかりませんが、歯を磨く頻度は着実に増えています。
フッ化物塗布の経験比率(増加傾向)
歯を磨く頻度の増加に比例して増加しているのは「フッ化物塗布の経験者の割合」。
出典:「平成28年歯科疾患実態調査」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html)を加工して作成
わが家の長女も始めたフッ素塗布。
私自身は幼少期にフッ素塗布をしたことはなかったこともあってフッ素塗布の利用者は以前より増えてる印象を持ってましたが、その印象通り、フッ素塗布の経験者の比率は約50年前の1969年には約6%だったものの、2016年には60%以上に増加しています。
こちらも歯の健康に対する意識の変化があったことがうかがえます。
感想(意外な身近にある変化)
厚生労働省がまとめた「歯科疾患実態調査」には他にも歯科関係の多くのデータがありましたが、私が初めて知った「歯」に関する世の中の変化をピックアップしてみました(私が知らなかっただけですが)。
身近な事象で今では当たり前に近い感覚で感じていた習慣でも以前は違った事実にいろいろ驚きました。
「人生100年時代」と言われてる昨今、人生プランも大事ですが、その前提として100年生きるための健康な身体も必要と思いますので、重要な機能を担う「歯」についてもいろいろとケアが必要だなと改めて思いました。
これからも時代の変化で身近なところにもっと色んな変化が起きるかと思いますので、いろいろ追いかけてみようと思います。
最後までお読み頂きありがとうございました。
イクメンサーファーたまジロー